あのこを探して。
少し前に、他人事ながらとても心配なニュースがありました。
それは、『知的障害の6歳の男の子が障害児施設で行方不明に』というものでした。
どうやら一人で施設から外に出て、そのままわからなくなってしまったようです。
何を隠そう我が息子も行方不明の名人。
今まで4回ほど警察沙汰になり、うち2回は市内の広報までその名前が流れました。
一人で電車に乗ってしまい、県外で保護されたこともありました。
そこまで大事にならなくとも、ショッピングセンターやスーパーマーケットでも何度もいなくなったし、先日も動物園で迷子になり、動物を見ている時間より彼を捜索する時間の方が長くなってしまいました。
これはもう彼の特性としか言いようがなく、そうならないためには彼を表に出さず、いっさいを監視し、行動を制限しなくてはなりません。
GPSを装着させようとか、スマホを持たせようとか、色々と対策を考えもしました。
それでもそうしないのは、彼は少しずつ少しずつ、『親に黙って遠くへ行かないこと』、『どこかへ行きたくなったら、どこへ行きたいか告げること』、『元の場所に帰ること』を、理解してきたように思えるからです。
まだまだ一人で外出はさせられませんが、学校へだけは、朝一人で行けるようになりました。
休日天気がいい日などは、家の周辺なら一人で遊んで帰ってくるようになりました。
遠くへも行かなくなってきました。
少しずつ少しずつ、彼なりに『ルール』を分かってくれるようになってきたように感じます。
それでも時々ふっといなくなってしまうときは、本当に肝を冷やしますが。
あのこを探して、私は今までどれだけの距離を歩いたでしょうか。
しかし冒頭で話題にしたあのニュースの男の子は帰っては来ませんでした。
池に仰向けになって浮いていたのを近所の方が見つけたのだそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150315-00000251-sph-soci
池をのぞいていて、落ちてしまったのかな…。
さぞかしお水が冷たかっただろうに…。
この子の親御さんや施設の方々の気持ちを考えると、筆舌に尽くしがたいものがあります。
このニュースを見たとき、何とも言えず、何の言葉も見つからず、ただただ落胆しました。
なんでこんなことになるのかな。
なんでかな…。